fc2ブログ
  1. 書評13 『 Papa told me 』 『卒業式』 榛野なな恵 著

    書評13 『 Papa told me 』 『卒業式』 榛野なな恵 著

    久々の書評です。前の書評は2020年8月でした。今回ご紹介する 「Papa told me」 は1987年から連載が続いているロングラン作品です。どんな作品かざっくり説明すると 「自由で創造的な父子家庭」 を目指す小学生の主人公とその父親である2人が紡ぐ日常が非常に丁寧に描かれたものです。昭和・平成・令和と3つの時代を、主人公である知世ちゃんを中心とした登場人物たちが(常に自分の頭で)、世間の常識と言う名の悪意に立ち向かっ...

  2. 書評12 『宇宙家族ノベヤマ』 岡崎二郎著

    書評12 『宇宙家族ノベヤマ』 岡崎二郎著

    頭身の低いキャラクターが特徴ですので、ドラえもん的なほのぼの感が漂うのが岡崎二郎氏ですが、どれも 「文明とは?」 「生命とは?」 「コミュニケーションとは?」 と深淵なるテーマをSF的なアプローチで問いかけることのできる稀有な漫画家です。全2巻と昨今の冗長なコミックス業界からすると短命な気がしますが、もともとは星新一ばりのSFショートが得意な漫画家先生なので、コミックス2巻でもかなりの大作です。なかみスカス...

  3. 書評11 「青い空を、白い雲がかけてった」 あすなひろし著

    書評11 「青い空を、白い雲がかけてった」 あすなひろし著

    「青い空を、白い雲がかけてった」 全3巻 あすなひろし1970年代の週刊少年チャンピオン黄金期を彩った一作品です。当時のチャンピオンは手塚先生の「ブラック・ジャック」、水島新司「ドカベン」、石井いさみ「750ライダー」、鴨川つばめ「マカロニほうれん荘」、山上たつひこ「がきデカ」、古賀新一「エコエコアザラク」、藤子不二雄A「魔太郎がくる!」 など、漫画史にその名を残す、名作奇作が多数名を連ねた漫画誌でした。...

  4. 書評10 「発達障害に生まれて」 「運命の子 トリソミー」 松永正訓著

    書評10 「発達障害に生まれて」 「運命の子 トリソミー」 松永正訓著

    おすすめブログの紹介 『歴史は必ず進歩する! 医師・松永正訓のブログ』http://applefarmito.blog.fc2.com/blog-entry-119.htmlでも紹介した松永正訓医師の本です。全ての人に読んでほしい名著といって過言ではありません。凄惨な事件が後を絶たない殺伐たる現代において、事件を皆無にすることは不可能だと思います。ですが、一件でも少なくするための努力はできるはずですし、そのためには犯人(加害者)がそのような事件を起...

  5. 晴耕雨(雪)読・・・、書評9 「流れる星は生きている」 藤原てい著

    晴耕雨(雪)読・・・、書評9 「流れる星は生きている」 藤原てい著

    ご無沙汰しております。この時期のりんご農家は剪定作業の時期です。剪定の良し悪しが、りんごの品質も左右する大きな一要素になりますので、腕の見せ所です。今冬の安曇野は雪が少なく、降ったと思ってもすぐ溶けてしまいます。畑も例年なら雪が20cmくらい積もっていたりするのですが、半分以上の土が見えているような状況です。その分、雪に足が取られることもなく作業はしやすいのですが・・・。この時期は晴耕雨読が出来る数少...